障害年金と遡及請求に関するQ&A

文責:社会保険労務士 大原啓介

最終更新日:2024年02月05日

障害年金と遡及請求に関するQ&A

Q障害年金の遡及請求とは何ですか?

A

 初診日から1年6か月後を原則として障害認定日といいます。

 障害認定日の症状について障害年金の等級に該当するか審査してもらう手続きを「認定日請求」といいます。

 しかし、障害認定日の症状は障害年金の等級に該当するものであったけれども、障害年金のことを知らず、請求しなかったというケースがあります。

 この場合に、障害認定日の時点にさかのぼって請求する方法を、「遡及請求」といいます。

 遡及請求により障害認定日時点の症状が障害等級にあたると判断されると、さかのぼって障害年金をもらうことができます。

 障害等級にあたる場合、障害認定日が属する月の翌月分からもらうことができるのですが、障害認定日がかなり前である場合には過去分すべてをもらえるとは限りません。

 請求日から5年以上前の分については、時効により請求できなくなります。

 遡及請求でもらうことができるのは最大で過去5年分までです。

 したがって、障害認定日から5年近く経過している場合には、遡及請求しても過去分すべてをもらえない可能性があるため、お早めに請求手続を進めましょう。

 仮に、遡及請求をしたけれども障害認定日の症状が障害等級にあたらないと判断された場合には、申請書類にあらかじめ記載することで、事後重症請求として審査されます。

Q遡及請求に必要な書類は何ですか?

A

 認定日請求で必要な書類は、遡及請求でも必要となります。

 例えば、年金請求書、診断書、受診状況等証明書、病歴・就労状況等申立書、住民票、通帳のコピーなどの書類は同じく必要です。

 また、加算対象となる家族がいる場合は、それを裏付ける資料の提出も必要です。

 遡及請求の場合、これらのほかに、請求日前3か月以内の日を現症日とする診断書も必要となります。

 したがって、遡及請求で必要な診断書は計2通です。

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